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退職者の源泉徴収票の書き方と確認すべき項目

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退職者の源泉徴収票の書き方と確認すべき項目

退職した方が、転職先での年末調整や確定申告のために必要となる源泉徴収票の書き方と、記載内容の確認方法を解説します。会社から発行される書類には、給与や退職金の支払額、所得税額などが記録されており、正しく内容を把握しておくことが大切です。

  • 源泉徴収票は会社が作成し、退職者に交付する書類です
  • 記載内容は給与所得や退職所得の支払額に基づきます
  • 転職先が決まっている場合は、新しい会社へ提出が必要です

最終更新: / 出典: 国税庁

退職者の源泉徴収票の書き方と記載内容

会社が退職者に交付する給与所得の源泉徴収票には給与額や源泉徴収税額等を記載し、年末調整をしていない場合、給与所得控除後の金額と所得控除額の合計額は記載しません。退職者が転職先で年末調整を受けるために必要な書類です。

記載する数値は、以下の基準に基づきます。

  • 令和7年分以降の給与所得控除は、給与収入が190万円以下の場合、650,000円です。ただし、給与収入そのものがこの数値未満なら、控除額は実際の給与収入額が限度となります。
  • 令和7年分以降の給与所得控除は、給与収入が850万円を超える場合、1,950,000円が上限となります。
  • 所得税額の計算には、基準所得税額に対して2.1%の復興特別所得税がかかります。

参考:No.1410 給与所得控除|国税庁

所得税額の計算において、復興特別所得税は、平成25年から令和19年までの各年分において、所得税額に一定の率を乗じて算出します。

参考:No.2260 所得税の税率|国税庁

【計算例:給与所得控除の算出】

例えば、給与収入が150万円の従業員(年齢・扶養の有無は問わず)の場合、控除額は650,000円となります。これは、給与収入が190万円以下の区分に該当するためです。

一方、給与収入が1,000万円の場合、控除額は上限の1,950,000円が適用されます。収入額によって、適用される控除額が異なる点に注意してください。

源泉徴収票の作成にあたっては、事前の確認が要ります。計算方法や適用される税率に誤りがないか、税務上のルールに沿って記入してください。不明な点は、管轄の税務署へ相談することも検討しましょう。

なお、退職手当等についても、源泉徴収票とは別に「退職所得の受給に関する申告書」の提出有無によって税率が変わります。申告書を提出していない場合は、20.42%が源泉徴収されます。

参考:No.2732 退職手当等に対する源泉徴収|国税庁

また、退職所得に対する住民税は、退職手当等の支払時に他の所得と分離して課税され、原則として特別徴収されます。指定都市以外の標準税率は道府県民税4%、市町村民税6%で、指定都市では配分が異なります。

参考:地方税法|e-Gov法令検索

退職金の計算で用いられる勤続年数に1年未満の端数があるときは、1年として切り上げます。休職期間も原則として勤続期間に含めて計算してください。

参考:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

源泉徴収票の記載内容に疑義がある場合は、勤務していた会社の経理担当部署へ問い合わせましょう。会社側で修正が必要な場合は、再発行の手続きを行うことになります。

転職先が決まっている場合は、新しい会社へ源泉徴収票を提出し、年末調整の手続きを進めてください。ただし、転職先が年末調整を行わない場合は、自身で確定申告が必要になることがあります。

退職後の所得管理は、正確な書類の保管から始まります。源泉徴収票は、確定申告や各種手当の申請時にも必要となるため、大切に保管しておきましょう。

いま、退職者の源泉徴収票の記載内容を確認している状態だとします。どちらをしたいですか。

当てはまらない方法を選ぶ必要はありません。いまの自分に近いほうを選んでください。

自分で進める場合は、次の手順が必要です。

  • 書式を調べて用意する
  • 記入例を見ながら自分で書く
この続きの手順を読む

ここまで自分でやるのが大変だと感じたら、任せることもできます。

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源泉徴収票の各項目と書くべき内容

給与所得の源泉徴収票とは別に、退職金は退職所得の源泉徴収票に記載されます。

退職金を受け取ったときは、退職所得の計算に、退職所得控除額が関わります。

退職所得控除額は、勤続年数によって計算の仕組みが分かれます。

退職所得控除額の計算基準
勤続年数の区分 控除額の計算方法 計算に用いる数値
勤続20年以下 1年あたりの単価に勤続年数を掛けます 400,000円
勤続20年以下の最低額 上記の計算結果が下回る場合の基準額です 800,000円
勤続20年超(基礎額) 20年を超えた分に加算される基礎となる額です 8,000,000円
勤続20年超(加算額) 20年を超えた年数に応じて加算される単価です 700,000円

参考:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

勤続年数の計算では、1年に満たない端数があるときは1年として扱います。

ただし、役員等以外で勤続年数が5年以下の場合は、短期退職手当等に該当します。

また、退職所得の計算において、退職金の額から控除額を引いた残額が3,000,000円を超える場合は、その超える部分に2分の1計算の適用がありません。

なお、「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、退職手当等の支払金額に20.42%が源泉徴収されます。

参考:No.2732 退職手当等に対する源泉徴収|国税庁

【計算例】勤続年数が25年の場合の退職所得控除額

前提条件:年齢40歳、会社員(一般の給与所得者)、扶養家族なし、勤続年数25年

計算手順は以下の通りです。

1. 20年超の基礎額8,000,000円を算出します。

2. 20年を超えた5年分に対し、単価700,000円を掛けます。

3. 8,000,000円 +(700,000円 × 5年)= 11,500,000円 となります。

退職所得に対する住民税は、分離課税として計算されます。

指定都市以外の標準税率は道府県民税4%、市町村民税6%で、指定都市では配分が異なります。

参考:地方税法|e-Gov法令検索

所得税については、基準となる所得税額に対して2.1%の復興特別所得税が加算されます。

なお、給与所得控除の計算において、給与収入が650,000円に満たない場合は、実際の給与収入額が限度となります。

また、給与収入が850万円を超える場合、控除額は上限の1,950,000円に達します。

参考:No.1410 給与所得控除|国税庁

所得税の税率については、所得金額に応じて段階的に設定されています。

参考:No.2260 所得税の税率|国税庁

退職所得の計算において、勤続期間に休職期間が含まれるかどうかは、その理由や就業規則の規定によります。ただし、原則として勤続期間に含めて計算します。

源泉徴収票の記載内容に不明な点がある場合は、速やかに勤務先の経理担当部署へ確認してください。会社側で誤りがあった場合は、再発行の手続きが必要となります。

退職後の所得管理は、正確な書類の保管から始まります。源泉徴収票は、確定申告や各種手当の申請時にも必要となるため、大切に保管しておきましょう。

勤続年数が短い場合の退職所得の扱い

退職所得の計算に使う勤続期間には、端数の扱いがあります。勤続期間に1年に満たない端数があるときは、1年に切り上げます。

長期の欠勤や病気による休職の期間も、原則として勤続期間に含めて計算します。

勤続年数が5年以下のケース

役員等以外で、勤続年数が5年以下の人は、短期退職手当等に該当します。この区分に当てはまる場合、退職所得の計算方法が通常とは異なります。

退職金の額から退職所得控除額を差し引いた残りの金額のうち、3,000,000円を超える部分は、2分の1にする計算の対象外となります。

参考:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

この制限により、控除後の金額が3,000,000円を超えた場合は、超えた分には2分の1の計算を適用しません。

勤続年数が5年を超えるケース

勤続年数が5年を超える場合は、短期退職手当等の制限を受けません。退職金の額から退職所得控除額を差し引いた金額の全額が、2分の1にする計算の対象となります。

なお、指定都市以外では、退職所得に対する住民税は、道府県民税が4%、市町村民税が6%として、分離課税で計算されます。

参考:地方税法|e-Gov法令検索


参考:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

もし「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合は、退職手当等の支払金額に対し20.42%が源泉徴収されます。この場合、正規の税額との差額を精算するには確定申告が必要です。

参考:No.2732 退職手当等に対する源泉徴収|国税庁

ご自身の勤続年数や退職金の額によって、税金の計算方法が変わるため、事前の確認が要ります。

いま、退職金の税金計算や源泉徴収について確認が必要な状況だとします。どちらをしたいですか。

どちらを選んでも、この先は最後まで読めます。近いほうを選んでください。

自分で進める場合は、次の手順が必要です。

  • 必要な書類をそろえる
  • 計算方法を調べて自分で当てはめる
この続きの手順を読む

ここまで自分でやるのが大変だと感じたら、任せることもできます。

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源泉徴収票の受け取り方と会社への依頼方法

在職中に受け取る場合

退職が決まった後、源泉徴収票を受け取るタイミングは、退職時期や会社の事務手続きによって異なります。

退職後すぐに次の職場へ入社する場合は、在職中に受け取っておくと、転職先での手続きがスムーズに進みます。

会社によっては、退職後の郵送に対応しているケースもあります。事前に受け取り方法を確認しておくと安心です。

退職後に受け取る場合

退職後に源泉徴収票が必要になったときは、以前勤めていた会社へ発行を依頼します。

会社は、退職者からの請求の有無にかかわらず、退職後1か月以内に書類を交付する義務があります。

会社への連絡は、総務部や人事部などの担当窓口へ、電話やメールで行うのが一般的です。

退職金の支払いに関する税金の扱いは、提出した書類によって変わります。以下の点に注意してください。

  • 「退職所得の受給に関する申告書」を提出していない場合、源泉徴収率は 20.42% です。
  • 指定都市以外で、分離課税による道府県民税の標準税率は 4% です。
  • 指定都市以外で、分離課税による市町村民税の標準税率は 6% です。

申告書を提出していないと、税金の精算のために確定申告が必要になることがあります。

参考:No.2732 退職手当等に対する源泉徴収|国税庁

例えば、申告書を提出せずに退職金を受け取った場合の税額を考えてみましょう。

前提として、40歳・扶養なし・勤続年数10年の人が、退職金として 1,000万円 を受け取ると仮定します。

まず、退職所得控除額は 400,000円 × 10年で 400,000円 × 10 = 4,000,000円 となります。

次に、退職所得の金額は(1,000万円 - 4,000,000円)× 1/2 = 3,000,000円 です。

申告書を提出していない場合、退職手当等の支払金額に 20.42% を乗じた額が源泉徴収されます。

ただし、実際の税額は、他の所得状況や控除の適用により変動する場合があります。

参考:No.1420 退職金を受け取ったとき(退職所得)|国税庁

源泉徴収票に関するよくある勘違い

退職した後の源泉徴収票は、自分で作成するものですか?

いいえ、退職者が自分で作成することはありません。源泉徴収票は、給与を支払っていた会社が作成し、退職者に交付する書類です。

転職先が決まっていない場合、源泉徴収票は不要ですか?

いいえ、転職先が決まっていない場合でも、源泉徴収票は必要になることがあります。翌年にご自身で確定申告を行う際に、その年の給与額を証明する書類として使用します。

源泉徴収票に記載された税額は、必ずそのまま支払う金額ですか?

いいえ、記載された税額がそのまま最終的な納税額になるとは限りません。確定申告によって、払いすぎた税金が還付(払い戻し)されるケースもあります。

会社から源泉徴収票が届かない場合、自分で税金を計算して納めれば大丈夫ですか?

いいえ、税金の計算や納付の手続きは、正しい書類に基づいて行う必要があります。書類が届かないときは、まずは以前の勤務先へ発行を依頼してください。それでも解決しない場合は、税務署などの窓口に相談できます。

「退職所得の受給に関する申告書」を出していないと、税金は高くなりますか?

申告書を提出していない場合、退職手当等の支払金額に対して 20.42% の税率で源泉徴収されます。

参考:No.2732 退職手当等に対する源泉徴収|国税庁

例えば、40歳・扶養なし・勤続10年の人が、退職金として 3,000,000円 を受け取った場合を考えます。申告書を提出していないと、源泉徴収される所得税額は 20.42% × 3,000,000円 となります。ただし、確定申告を行うことで精算が可能です。

いま、源泉徴収票が届かない状況で税金の精算を考えているとしたら、どちらをしたいですか。

最後にひとつだけ。使う・使わないはここで決めなくてかまいません。

自分で進める場合は、次の手順が必要です。

  • 書式を調べて用意する
  • 記入例を見ながら自分で書く
この続きの手順を読む

ここまで自分でやるのが大変だと感じたら、任せることもできます。

確定申告のお試しを受ける

マネーフォワード クラウド確定申告なら、確定申告のお試しと作成したデータの引き継ぎを受けられます。

向いているのは: 源泉徴収票を入手済みで、退職後に確定申告する個人

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まとめ

退職に伴う源泉徴収票について、確認した内容は以下の通りです。

  • 給与所得の源泉徴収票には給与額や税額などが記載され、退職金は別の退職所得の源泉徴収票に記載されます。
  • 転職先が決まっている場合は、年末調整の手続きに必要となります。
  • 転職先が決まっていない場合でも、確定申告で利用する場合があります。
  • 源泉徴収票は、退職者が作成するものではなく、会社が作成して交付します。
  • 退職金の計算に使う勤続期間には、1年未満の端数を1年に切り上げる決まりがあります。

例えば、勤続年数が10年2か月の場合、端数を切り上げて11年として計算します。このとき、勤続20年以下の単価 400,000円 を用いて、400,000円 × 11年 = 4,400,000円 の控除額が算出されます。

ただし、計算結果が最低額 800,000円 を下回る場合は、その金額が適用されます。

書類の受け取り方法や、税金の計算に関する詳しい手続きについては、税金に関する解説ページ各種書類の案内もあわせて確認してください。

税率や各種の金額は、制度の改正によって変わることがあります。手続きを行う前に、国税庁などの公式な最新情報を確かめる必要があります。

この記事の根拠(本文内52か所・台帳13項目・一次資料5件)

制度の数値(台帳から出しています)

一次資料

数値は一次情報で確かめてから台帳に入れています(情報源について)。リンク先の内容が変わっているのを見つけたら訂正の受付までお知らせください。

この記事の編集責任者

JPSM INTERNET SERVICE 代表

小笠原 治輝おがさわら はるき

休職から退職までの手続きを自分で経験しました。傷病手当金の申請、雇用保険の受給期間延長、健康保険と年金の切り替えを実際に進めた経験があります。記事は、厚生労働省・e-Gov法令検索・ハローワークの一次情報と突き合わせて確認しています。