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地方公務員の退職金計算シミュレーションと金額の目安
地方公務員として働いてきた方が、退職時に受け取る金額を計算するための仕組みを解説します。退職理由や勤続年数、学歴によって金額は大きく変わります。この記事では、計算の基礎となる考え方や、統計から見える平均的な受給額の目安をまとめています。
- 退職金の計算は自治体の規程に基づきます
- 退職理由によって支給額に差が出ることがあります
- 学歴や職種によって平均額が異なります

地方公務員の退職金を計算する仕組みと目安
地方公務員の退職金は、勤続年数や退職時の役職、給与の額などによって決まります。自治体ごとに独自の規定があるため、正確な金額は勤務先の条例を確認する必要があります。

退職手当と年金払い退職給付は別制度で、それぞれ異なる方法で計算されます。退職手当は退職時にまとめて支払われる一時金です。
年金払い退職給付の退職年金は、原則65歳から終身年金と有期年金に分けて支給され、有期分は一時金も選べる仕組みです。退職手当と年金払い退職給付は、別々に見込額を確認する必要があります。
厚生労働省の調査によると、大学・大学院卒の管理・事務・技術職で、定年退職した人の退職給付額(一時金と年金現価額の合計)の平均は 18,960,000円です。
この数値は、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者を対象とした統計に基づいています。ただし、自治体の条例や職種によって支給額は大きく変動します。
具体的な計算イメージを、以下の条件でシミュレーションしてみましょう。ここでは、大学・大学院卒の管理・事務・技術職として定年退職する場合を想定します。
- 前提条件:大学・大学院卒、管理・事務・技術職
- 退職区分:定年退職
- 対象範囲:勤続20年以上かつ45歳以上の退職者
この条件における民営企業の退職給付額(一時金と年金現価額の合計)の平均は、18,960,000円となります。これは、退職時に受け取る一時金と、将来受け取る年金を現在価値に換算した額を合わせたものです。
もし、定年ではなく自己都合で退職した場合は、支給額が異なる可能性があります。例えば、同じ学歴・職種でも自己都合退職の平均は 14,410,000円です。
このように、退職の理由や自治体の規定によって、受け取れる総額には差が生じます。自身の正確な見込み額を知るには、所属する自治体の給与担当部署や人事課へ確認しましょう。
| 項目 | 内容の例 | 備考 |
|---|---|---|
| 退職手当 | 一時金として支給 | 勤続年数などで算出 |
| 退職年金 | 年金として支給 | 受給開始まで期間あり |
| 合計額 | 退職給付の総額 | 一時金と年金の合計 |
実際の支給額は、勤務先の自治体の条例や、退職時の状況によって変動します。事前の確認が要ります。
計算式に出てくる言葉の意味
退職金の計算式を理解するには、計算の基礎となる言葉を知る必要があります。自治体の規定によって用語の使い方は異なりますが、共通して使われる考え方があります。

学歴による違い
退職金の計算には、これまでの学歴が影響する場合があります。学歴が初任給やその後の給料月額に影響し、結果として退職手当額に差が生じる場合があるためです。
厚生労働省の調査結果では、学歴や職種、辞め方の違いによって、受け取る退職給付額の平均に差が見られます。
| 学歴・職種 | 辞め方の区分 | 退職給付額の平均 |
|---|---|---|
| 大学・大学院卒(管理・事務・技術職) | 会社都合 | 17,380,000円 |
| 大学・大学院卒(管理・事務・技術職) | 早期優遇 | 22,660,000円 |
| 高校卒(管理・事務・技術職) | 会社都合 | 13,850,000円 |
| 高校卒(管理・事務・技術職) | 自己都合 | 12,800,000円 |
| 高校卒(管理・事務・技術職) | 早期優遇 | 24,320,000円 |
| 高校卒(現業職) | 定年 | 11,830,000円 |
| 高校卒(現業職) | 会社都合 | 7,370,000円 |
| 高校卒(現業職) | 自己都合 | 9,210,000円 |
| 高校卒(現業職) | 早期優遇 | 21,460,000円 |
(もとにした一次情報:令和5年就労条件総合調査 結果の概況、確認日:2026-08-23)
図から、学歴や職種、退職の理由によって、受け取る金額の目安が大きく変わることがわかります。ただし、これらは地方公務員を含まない民営企業の統計上の平均値です。
職種による違い
職種によっても、計算の仕組みや支給される金額の傾向は異なります。事務職などの一般的な職種と、現業職(現場での作業を主とする職種)では、給与体系が異なるためです。
計算式の中で使われる「基本給」や「月額報酬」といった言葉の意味を、ご自身の職種に合わせて確認してください。自治体の規定により、職種ごとに支給率が設定されている場合もあります。
例えば、現業職の場合は、技能や特殊な作業内容に応じて、計算の基礎となる給与項目が事務職とは異なるケースがあります。自身の職種がどの区分に該当するか、就業規則等で確認しましょう。
地方公務員の退職手当の額と支給方法は、地方自治法に基づき各自治体の条例で定められます。各自治体の退職手当条例や、就業規則の定めに従って支給されます。
制度の有無や詳細な計算ルールは、所属する自治体の人事課や給与担当部署へ問い合わせることで、より正確な情報を得ることが可能です。
退職理由や学歴で変わる金額の条件
退職金の金額は、退職の理由やこれまでの学歴によっても左右されます。
厚生労働省の調査結果(令和5年就労条件総合調査)によると、条件によって受け取る金額の目安には差が見られます。

- 大学・大学院卒(管理・事務・技術職)で自己都合退職の場合:14,410,000円
- 高校卒(管理・事務・技術職)で定年退職の場合:16,820,000円
上記の数値は、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者を対象とした平均額です。
学歴や退職の理由が異なると、支給される金額の傾向も変わることがわかります。
退職理由による違いは、自治体の条例で定められた「退職理由による支給率」によって決まります。
自己都合か定年かによって、計算の基礎となる金額が調整される仕組みです。
例えば、定年退職であれば満額に近い支給が想定されますが、自己都合退職では支給率が低く設定されるのが一般的です。
ただし、自治体や職種によって、この支給率の基準は大きく異なります。
また、学歴による違いは、採用時の区分や昇給体系が影響していると考えられます。
大学・大学院卒と高校卒では、基本給の算出根拠となる給与水準が異なるためです。
さらに、職種による違いも無視できません。
事務職などの一般的な職種と、現業職(現場での作業を主とする職種)では、給与体系や支給ルールが異なる場合があります。
ご自身の退職理由がどの区分に該当するかは、勤務先の規定を事前に確認してください。
具体的には、所属する自治体の「退職手当に関する条例」やその施行規則を確認するのが確実です。
窓口としては、人事課や給与担当部署へ問い合わせることで、詳細な仕組みを把握できます。
退職の形態が「自己都合」なのか「定年」なのかによって、計算結果が大きく変動することを念頭に置いておきましょう。
なお、退職金の計算には、退職時の基本給だけでなく、勤続年数や役職などの要素も複雑に絡み合います。
自治体によっては、特定の職種に対して別途加算が行われるケースもあります。
自身の状況がどの支給区分に該当するか、不明な点は早めに確認を進めてください。
制度の細かな違いが、最終的な受取額に影響を与える可能性があるためです。
退職金が振り込まれる時期と手続きの流れ
退職金を受け取るためには、自治体への申請や書類の提出が必要です。手続きの進め方は、退職の形態によって異なります。

在職中に手続きを進める場合
定年退職などで、あらかじめ退職時期が決まっている場合です。退職が決まった段階で、勤務先の担当部署から案内があります。
退職日までに必要な書類を揃え、提出する流れが一般的です。自治体の規定により、申請のタイミングは異なります。
具体的には、退職金支給請求書や、扶養家族の状況を確認する書類、年金手帳の写しなどが必要になる場合があります。ただし、自治体ごとに提出期限や必要書類の細かな種類は異なるため、事前の確認が欠かせません。
申請書類に不備があると、支給決定の審査が遅れる可能性があります。退職前に人事課や給与担当部署へ、必要書類のリストを事前に受け取っておくとスムーズです。
退職後に手続きを進める場合
自己都合による退職などで、退職後に手続きを行う場合です。失業者の退職手当の対象となる場合は、自治体から退職票が交付されることがあります。
書類が届いたら、内容を確認して指定の窓口へ提出します。振込までの期間は、書類の受理から数えて決まることが多いため、早めの確認が要ります。
失業者の退職手当は、勤務していた自治体への申請に加え、ハローワークで求職申込みと失業認定を受けます。書類に不備があると、振込が遅れる可能性があるため注意が必要です。また、退職後の住所変更がある場合は、速やかに届け出を行いましょう。
振込口座の指定についても、退職後の変更が可能か確認が必要です。自治体によっては、退職時に登録している給与振込口座へ直接振り込まれるケースもあります。
ただし、口座の解約予定がある場合は、事前に新しい口座を届け出る必要があります。
| 企業の規模(従業員数) | 制度がある割合 | 出典 |
|---|---|---|
| 1,000人以上 | 90.1% | 厚生労働省 |
| 300〜999人 | 88.8% | 厚生労働省 |
| 100〜299人 | 84.7% | 厚生労働省 |
| 30〜99人 | 70.1% | 厚生労働省 |
(もとにした一次情報:令和5年就労条件総合調査 結果の概況、2026年8月23日確認)
退職金に関するよくある勘違い
退職金は法律で金額が決まっているのですか?
いいえ、退職金の金額は法律で一律に決まっているわけではありません。地方公務員の退職手当は、地方自治法に基づく各自治体の退職手当条例の定めに従って支払われます。

公務員の場合は、勤務先の自治体が定める条例に基づき運用されます。ただし、自治体によって計算式や支給条件が異なるため、自身の所属先を確認することが重要です。
退職金を受け取れば、住民税の支払いは不要になりますか?
いいえ、退職金を受け取っても、住民税の支払い義務がなくなるわけではありません。退職金は「退職所得」として扱われ、その所得に対して住民税が課税されます。
ただし、退職所得控除を適用することで、税負担を抑えられる仕組みがあります。控除額は勤続年数に応じて決まるため、計算方法を把握しておくと役立ちます。
退職金から住民税が引かれるのは、後から請求されるからですか?
いいえ、退職金から住民税が引かれるのは、原則として支払いの際にまとめて徴収されるためです。退職所得の住民税は、他の所得と分けて計算されるのが一般的です。
退職所得に対する住民税は、原則として支払者が退職手当の支払時に特別徴収します。詳細は、支払者から交付される書類を確認してください。
退職金制度があるのは、すべての企業ですか?
いいえ、すべての企業に退職金制度があるわけではありません。厚生労働省の調査(令和5年就労条件総合調査)によると、退職給付(一時金や年金)制度がある企業の割合は 74.9% です。
なお、企業の規模によって制度の有無には傾向が見られます。例えば、従業員1,000人以上の企業では 90.1% となっており、規模が大きくなるほど制度が整っている傾向があります。
退職金の計算やトラブルについて、すぐに弁護士に相談すべきですか?
交渉が必要な事案であれば弁護士への相談が検討されますが、まずは自治体の規定を確認してください。弁護士法により、法律事務の取り扱いには制限があるため注意が必要です。
不明点がある場合は、所属する自治体の人事課や給与担当窓口へ問い合わせるのが確実です。制度の詳細や計算根拠については、自治体が管理する退職金規程に記載されています。
まとめ
地方公務員の退職金について、確認すべきポイントを整理します。

- 退職金の額は、勤続年数や役職、給与のほか、学歴や退職理由によっても左右されます。
- 自治体ごとに独自の規定があるため、正確な金額は勤務先の条例を確認してください。
- 退職金を受け取るには、自治体の担当部署への申請や必要書類の提出が必要です。
- 退職に伴う税金の仕組みについては、税金の解説ページにまとめています。
民営企業の目安として、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)で定年退職する場合、退職給付額の平均は 18,960,000円 です。ただし、これは勤続20年以上かつ45歳以上の条件に基づいた数値であり、個別の状況により異なります。
具体的な金額の目安を知りたい場合は、退職金シミュレーションなどのツールも活用できます。
この記事の根拠(本文内33か所・台帳17項目・一次資料1件)
制度の数値(台帳から出しています)
- 退職給付額の平均:大学・大学院卒(管理・事務・技術職)・定年18,960,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:大学・大学院卒(管理・事務・技術職)・自己都合14,410,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:大学・大学院卒(管理・事務・技術職)・会社都合17,380,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:大学・大学院卒(管理・事務・技術職)・早期優遇22,660,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(管理・事務・技術職)・会社都合13,850,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(管理・事務・技術職)・自己都合12,800,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(管理・事務・技術職)・早期優遇24,320,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(現業職)・定年11,830,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(現業職)・会社都合7,370,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(現業職)・自己都合9,210,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(現業職)・早期優遇21,460,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付額の平均:高校卒(管理・事務・技術職)・定年16,820,000円時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付制度がある企業の割合(従業員1,000人以上)90.1%時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付制度がある企業の割合(従業員300〜999人)88.8%時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付制度がある企業の割合(従業員100〜299人)84.7%時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付制度がある企業の割合(従業員30〜99人)70.1%時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
- 退職給付(一時金・年金)制度がある企業の割合74.9%時点:令和5年調査(令和4年1年間)確認:2026-07-26厚生労働省|令和5年就労条件総合調査 結果の概況
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