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特定退職金共済制度でいくらもらえるか

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特定退職金共済制度で受け取れる金額の仕組み

特定退職金共済制度は、企業が従業員の退職金準備のために加入する制度です。この記事では、退職金がいくらになるかの計算方法や、制度の有無による違い、受け取りの流れについて解説します。

  • 退職金の額は納付月数や掛金によって決まります
  • 退職金制度の有無は企業の規模によって異なります
  • 受け取りには共済団体所定の手続きが必要です

最終更新: / 出典: 厚生労働省

特定退職金共済制度で受け取れる金額の計算方法

特定退職金共済制度で受け取れる金額は、原則として掛金月額と掛金の納付月数によって決まります。

会社が加入している共済組合に対して掛金を支払い、退職時にその積み立て分を退職金として受け取る仕組みです。

具体的な計算式は、加入している共済組合が定める規定に基づきます。共済団体によって掛金月額や納付月数に応じた給付額が異なるため、事前の確認が必要です。

例えば、掛金の納付月数が長くなるほど、受け取れる金額が増える仕組みが一般的です。ただし、会社が設定する掛金額によって最終的な受取額は変動します。

特定退職金共済制度の受取額は、原則として退職理由ではなく掛金月額と納付月数により決まります。一方、勤務先独自の退職金は、退職理由によって退職金規程の適用が異なる場合があります。

勤務先独自の退職金にはこれらが関わる場合がありますが、特定退職金共済の給付額は共済規程により算定されます。これらは会社の就業規則や退職金規程に詳細が記されています。

退職金全体の水準を知るための参考として、厚生労働省の調査結果があります。この調査では、退職給付額の平均が示されています。

大学・大学院卒で、管理・事務・技術職に従事し、自己都合で退職した人の場合、退職給付額の平均は 14,410,000円です。

また、同じ条件でも、定年退職の場合は 18,960,000円、会社都合の場合は 17,380,000円となっています。

早期退職制度などの優遇措置が適用される場合は、22,660,000円となるケースもあります。ただし、これらは個別の規程によります。

高校卒で、現業職に従事し、自己都合で退職した人の場合の平均は 9,210,000円です。

一方、同じ条件で定年退職した場合は 11,830,000円、会社都合の場合は 7,370,000円となっています。

なお、高校卒で管理・事務・技術職に従事していた場合の平均は、定年退職で 16,820,000円、会社都合で 13,850,000円です。

これらの数値は、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者に限るデータです。あくまで統計上の平均値であり、個人の受け取り額を保証するものではありません。

ご自身の退職金がいくらになるかを知りたい場合は、勤務先の退職金規程を確認してください。規程の記載がない場合は、総務担当部署や共済組合の積立状況について会社へ問い合わせましょう。

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

いま、退職金の計算方法や受け取り方法を確認している状態だとします。どちらをしたいですか。

当てはまらない方法を選ぶ必要はありません。いまの自分に近いほうを選んでください。

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計算式に含まれる言葉の意味

退職金の計算式には、聞き慣れない言葉が並ぶことがあります。計算の根拠となる言葉の意味を理解しておくと、制度の仕組みが分かりやすくなります。

学歴による違い

退職金の平均額は、学歴によって差が見られる傾向があります。厚生労働省の調査結果では、学歴別の平均額が示されています。

学歴別の退職給付額の平均(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)
学歴・職種 退職理由 平均額
大学・大学院卒(管理・事務・技術職) 定年 18,960,000円
大学・大学院卒(管理・事務・技術職) 会社都合 17,380,000円
大学・大学院卒(管理・事務・技術職) 早期優遇 22,660,000円
大学・大学院卒(管理・事務・技術職) 自己都合 14,410,000円
高校卒(管理・事務・技術職) 定年 16,820,000円
高校卒(管理・事務・技術職) 会社都合 13,850,000円
高校卒(管理・事務・技術職) 自己都合 12,800,000円
高校卒(管理・事務・技術職) 早期優遇 24,320,000円
高校卒(現業職) 定年 11,830,000円
高校卒(現業職) 会社都合 7,370,000円
高校卒(現業職) 自己都合 9,210,000円
高校卒(現業職) 早期優遇 21,460,000円

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

学歴や職種、退職の理由によって、受け取れる金額の平均には違いがあります。ただし、これらはあくまで統計上の平均値です。

早期優遇(青緑)がどの学歴でも最高定年大学卒1,896万円高卒・事務1,682万円高卒・現業1,183万円会社の都合大学卒1,738万円高卒・事務1,385万円高卒・現業737万円自分の都合大学卒1,441万円高卒・事務1,280万円高卒・現業921万円早期優遇大学卒2,266万円高卒・事務2,432万円高卒・現業2,146万円
学歴と辞め方で違う退職給付額の平均制度の適用時点:令和5年調査(令和4年1年間)/確認日:2026-07-26/出典:厚生労働省

図から、学歴や退職の状況によって退職給付額の平均が異なることが分かります。

退職の理由による違い

退職金の計算には、どのような理由で退職したかが関係する場合があります。会社都合や自己都合といった退職理由によって、計算の基礎となる数値が変わることがあります。

例えば、会社都合による退職は、自己都合による退職よりも支給額が高くなる傾向があります。これは、企業の事情による離職への配慮が含まれるためです。

一方で、早期優遇制度を利用した退職では、特定の条件を満たすことで金額が変動する場合もあります。ただし、具体的な計算ルールは各企業の規定によります。

退職金の算出根拠となる「退職理由」の定義は、就業規則によって定められています。自身の退職がどの区分に該当するかは、事前に確認しておきましょう。

退職理由の区分を確認する際は、就業規則だけでなく、請求により交付される「退職証明書」の内容も併せてチェックできます。

万が一、会社側の説明と規程が異なる場合は、人事部や総務部へ詳細を問い合わせてください。

特定退職金共済制度に基づき退職により支給される一時金は、退職理由を問わず退職所得として扱われます。退職所得として受け取るのか、あるいは他の所得として扱われるのかは、税務署や税理士への相談が必要になる場合があります。

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

退職金制度がある企業の割合と金額の関係

退職金は法律で支払いが義務付けられているものではありません。
会社が支払うかどうかは、就業規則や退職金規程の定めに従います。

厚生労働省の調査によると、退職給付制度がある企業の割合は 74.9% です。

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

企業の規模によっても、制度の普及率は異なります。
従業員1,000人以上の企業では 90.1% です。
規模が大きくなるほど、制度が整う傾向にあります。

一方で、従業員数によって普及率には差が見られます。
100〜299人規模では 84.7% です。
30〜99人規模では 70.1% となります。

制度がある場合でも、受け取れる金額は一律ではありません。
学歴や職種、退職の理由によって、支給される金額の平均には違いが生じます。
例えば、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)の定年時の平均は 18,960,000円 です。

一方で、高校卒(現業職)の定年時の平均は 11,830,000円 となっています。
職種や雇用形態によっても、受給額の目安は大きく変動します。
ただし、これらはあくまで平均値であり、個別の支給額は会社の規定によります。

退職理由による違いも無視できません。
大学・大学院卒(管理・事務・技術職)の場合、早期優遇での退職は 22,660,000円 です。
一方、自己都合では 14,410,000円 となります。

高校卒(現業職)のケースでも、退職理由で金額が異なります。
早期優遇での退職は 21,460,000円 です。
自己都合では 9,210,000円 となっています。

会社都合による退職は、自己都合よりも支給額が高くなる傾向があります。
例えば、大学・大学院卒(管理・事務・技術職)の会社都合での平均は 17,380,000円 です。
高校卒(現業職)の会社都合での平均は 7,370,000円 となっています。

ご自身の退職金がいくらになるかを知るには、勤務先の就業規則を確認しましょう。
支給対象となる条件や、勤続年数による計算方法を把握しておくことが大切です。

退職理由による減額の有無なども、あわせて確認してください。
不明な点は、社内の人事・労務担当窓口へ問い合わせることを検討してください。
規程の解釈に迷う場合は、具体的な退職予定時期を伝えるとスムーズです。

また、退職金の計算には「退職理由」の区分が大きく関わります。
会社都合か自己都合かによって、支給率や基本となる計算式が異なる場合があるためです。

自身の離職理由がどの区分に該当するかは、事前に人事部等へ確認しておきましょう。

さらに、退職金の受け取り方法についても確認が必要です。
一時金として一括で受け取るのか、年金形式で分割して受け取るのかによって、税金の計算も変わります。

受け取りのタイミングや手続きの詳細は、社内の担当部署へ早めに相談してください。

退職金が振り込まれる時期と受け取りの手順

退職金の受け取り方は、会社が採用している仕組みによって異なります。手続きの流れや振込のタイミングを事前に把握しておくことが大切です。

企業規模別の退職給付制度がある企業の割合(令和5年)
従業員数 制度がある企業の割合
1,000人以上 90.1%
300〜999人 88.8%
100〜299人 84.7%
30〜99人 70.1%

(厚生労働省「令和5年就労条件総合調査」を基に作成)

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

会社から直接支払われる場合

会社が自社で退職金を管理している場合、会社から指定の口座へ直接振り込まれます。振込時期は、退職日から数日後から数か月後まで、会社によって幅があります。

具体的な時期については、就業規則や退職金規程を確認してください。会社が定める支払日や、手続きに必要な書類の提出期限を事前に把握しておくことが求められます。

ただし、会社によって振込日のルールは異なるため注意が必要です。例えば、毎月決まった日に支払われるケースもあれば、退職後一定期間を経てから支払われるケースもあります。

共済組合など外部の制度を利用する場合

特定退職金共済制度のように、外部の組合が退職金を管理している場合の手順です。この場合、会社を通じて共済組合へ退職の通知が行われます。

特定退職金共済制度の退職金は、特定退職金共済団体から退職した従業員へ直接支払われます。受け取りまでの流れは、加入している共済組合の規定によって決まります。

手続きには、会社による「退職届」の受理や、組合への「加入者資格喪失届」の提出が必要です。会社側の事務手続きが遅れると、受取時期も後ろ倒しになる可能性があります。

受取口座の登録内容が古い場合、振込が遅れる可能性があります。退職前に、会社を通じて登録情報の変更手続きが必要か確認しておくとスムーズです。

振込先口座は、通常、退職後の給付請求時に退職者本人名義の口座を指定します。

万が一、支払いが遅延していると感じた場合は、まずは勤務先の担当部署へ問い合わせましょう。会社が組合へ必要な書類を提出済みか、現在の進捗状況を確認することが解決への近道です。

また、退職金の受取方法には、一時金として受け取る方法のほかに、年金形式を選択できる制度もあります。自身のライフプランに合わせて、どのような受取方法が選択可能か、事前に確認しておくと安心です。

制度の対象外となる人の行き先

特定退職金共済制度は、会社が加入している制度です。そのため、制度の仕組みや対象となる人の条件は、会社との契約内容によって決まります。

退職後の生活を支えるための制度は、退職金の仕組み以外にも複数あります。ご自身の状況に合わせて、どの制度を利用できるかを確認することが大切です。

状況別の主な制度と行き先
状況 利用できる主な制度 窓口・確認先
正社員 退職金制度(会社規定による) 勤務先の就業規則
契約社員 退職金制度(会社規定による) 勤務先の就業規則
パート・アルバイト 退職金制度(会社規定による) 勤務先の就業規則
休職中で在籍している人 社会保険(健康保険・厚生年金) 勤務先または加入中の組合
退職して任意継続を選んだ人 任意継続被保険者制度 加入していた健康保険組合
退職して国民健康保険に入った人 国民健康保険制度 お住まいの市区町村
家族の扶養に入った人 被扶養者制度 扶養に入る家族の加入している組合
産前産後・育児休業の人 社会保険(育児休業等) 勤務先または加入中の組合

(令和5年就労条件総合調査を基に作成)

退職すれば、自動的に新しい保険に加入できますか

いいえ、退職後に加入する保険は、ご自身で手続きを行う必要があります。退職によって現在の社会保険の資格は失われるため、国民健康保険への加入や、任意継続の手続きを期限までに行わなければなりません。

パートタイム労働者には退職金制度はありませんか

いいえ、パートタイム労働者であっても、会社が制度を設けていれば対象になることがあります。退職金の有無や支給条件は、会社が定める就業規則や退職金規程によって決まります。

休職中も社会保険料の支払いは止まりますか

いいえ、休職中であっても、社会保険の資格が継続している限り、保険料の支払い義務はなくなっていません。保険料が免除されるのは、産前産後休業や育児休業などの特定の期間に限られます。

退職金の計算について、会社と直接交渉できますか

交渉が必要な事案については、弁護士でなければ扱えない用件が含まれることがあります。ここでは、会社が定める規定に基づいた計算方法について解説しています。

参考:令和5年就労条件総合調査 結果の概況|厚生労働省

まとめ

特定退職金共済制度について、確認した内容は以下の通りです。

  • 受け取れる金額は、会社が積み立てた掛金と掛金の納付月数によって決まります。
  • 具体的な計算式は、会社が加入している共済組合の規定に基づきます。
  • 組合によって積立額が異なるため、事前の確認が要ります。
  • 退職金の有無や支給条件は、会社の就業規則や退職金規程に従います。
  • 退職後の生活を支える仕組みは、退職金以外にも複数あります。

退職金の有無は、企業の規模によっても傾向が異なります。例えば、従業員数1,000人以上の企業では90.1%の割合で制度が存在しています。

ただし、これはあくまで統計上の数値であり、個別の条件は必ず自社の規定を確認してください。

退職後の手続きや税金の仕組みについては、税金の解説記事手続きの解説記事も参考にしてください。

この記事の根拠(本文内50か所・台帳17項目・一次資料1件)

制度の数値(台帳から出しています)

一次資料

数値は一次情報で確かめてから台帳に入れています(情報源について)。リンク先の内容が変わっているのを見つけたら訂正の受付までお知らせください。

この記事の編集責任者

JPSM INTERNET SERVICE 代表

小笠原 治輝おがさわら はるき

休職から退職までの手続きを自分で経験しました。傷病手当金の申請、雇用保険の受給期間延長、健康保険と年金の切り替えを実際に進めた経験があります。記事は、厚生労働省・e-Gov法令検索・ハローワークの一次情報と突き合わせて確認しています。